筆が遅い9つの原因を知って遅筆を脱却!
はじめまして。
えでくーです。

筆が遅いって言われるけど
どうしたら早くなるの?
遅筆な原因を一つ一つ探っていくと、治るもの治るものが見えてくる。
治るものを改善して、あとは効率的に作業することで、普通の人位には改善できる。
遅筆なデメリットは、”貧困に陥る”こと。
”ある程度の絵を描く速さ”にまでならないと、まず生活するのが難しくなる。

遅筆の人が速筆になることは難しいから
目指すべきは普通の手の速さの人
それでは、遅筆になる原因と治し方を伝授!
筆が遅い VS 速筆絵描きの違い
筆が遅いことの三つのデメリット
冒頭でも書いたように、筆が遅いというのは絵描きにとってとてつもないデメリットなのだ。
絵の仕事を始めた当時って誰にも知られてないから、当然依頼もない。
それに実績がないから高い制作費を設定しても依頼しづらいな…と敬遠されてしまう。
そんな時は自分に自信がないから制作費を安くしないと依頼が取れないという悪循環。
アシスタントも当然技術がある人は時給も日当もべらぼうに高い。
漫画家にしろ絵描きのほとんどはお金を切り詰めてるから、雇う側からしてみれば手が遅い人に声をかけるのは最後の最後の手段。
だから、速筆というのは性格が大きいから遅筆な人は速筆になることはできないと思ってるけど、普通の手の速さを目指した方がいい。

手が速いことのデメリットは
何もないのだから
ということで、遅筆な人の特徴を解説していくね。
遅筆の9つの原因
遅筆になる原因はいくつかある。
わかりやすいように、作業的要因と性格的要因に分けて解説していく。

性格的要因は後発の対処では治らないことが多い
※不可能ではないが
だから、作業的要因で改善できることに絞るのだ!
作業的要因
イメージが固まらない

たまに見るんだけど、下絵の線が多い。
これの意味が分からない。
描いてるときに、これだと細すぎるなとか、太すぎるなということで修正の為線が多少増えるのは普通のこと。
でも、異常に線が何本もあったりする人がいる。

そういう描き方をしたことがないからわからないんだけど
ペンを入れるときにどの線を選べばいいかわからなくならないのかな?
そして、おそらくこれが主原因で描いている枚数が少ないため、イメージのストックがないというもの。
数をこなすしかない。
一つ一つ処理を考えてしまう
一つ一つ処理をパターン化できていないことが原因。
ここはベタにするか、トーンにするかをそのとき、そのときで考えてしまうため時間がかかってしまう。

パターン化はパターン化で
弊害もあるから、記事の後半で解説する
迷い線が多く手数が増える

イメージのストックがないため、迷い線が多くなってしまう。
迷い線が多いから、ペン入れの時に、”どれが正解の線だ?”となって、一つ一つの線で迷いが生じることで作業スピードが落ちる。
ゆっくり線を引いている
ゆっくり丁寧に描くことがキレイに線を引くことだと思い込んでいる。

手って結構微妙に揺れるから
ゆっくりだと余計揺れてしまうから失敗を生んでしまう
そのため、ゆっくり描いているうちに手が揺れて線がブレてしまい、結局ホワイトで修正して、下描き、ペン入れと作業工数が増えてしまい時間がかかってしまう。
作業効率をまったく考えていない
普通仕事でも作業でも、どうすれば早くなるかなとある程度考えるものだけど、まったくそこに考えがいかない。
作業を早くするという概念がないため、時間がかかるやり方をずっと続けているためどれだけ場数を踏んでも早くならない。
仕事で絵を描いたことがない

これは非常に大きい。
仕事でやったことがないと全くペースとか、作業効率を考えずにやってしまう。
1カット、1枚あたりの単価も安いため全然金にならない為、生活が困窮してしまう。
性格的要因
おっとりしている

私が思うのは遅筆の人は性格がおっとりしている人が多い印象。
おっとりしているから普段の動作からして遅い。
それは仕事になっても根本性格がおっとりしているため急ぐという概念自体を持っていない。
だから、なかなか遅筆を改善するのは難しい。
優柔不断
優柔不断な人って、どんなことでも一つ一つ考えてしまう癖がある。
いい風に言えば慎重で失敗も少ないかもしれない。
が、即決の人が失敗が多いかというとそうでもない。
要は意識の問題。
この線でいいのか?この方向でいいのか?
常に頭の中に選択肢がたくさんあるから作業が遅くなってしまう。
気が散りやすい
絵を描いていても、視界に入ってくることでほかの事を考えてしまい、作業に集中できなくて時間がかかってしまう。
これはあんまり…人のこと言えないかな。

ネットが常に目の前にあるため
ついネットを見てしまう
でも、これって多くは自分の持っている性格の問題でしょ。
コレを改善することなんてできるの?と思うでしょ。
改善する方法があるんですよ。
これが。
その前に、速筆の人の特徴の話をしていく。
速筆絵描きの特徴
速筆の絵描きというか、私自身のことなんだけど。
自分で手が早いとはいいづらいけど、うちに来る人何人かから”手が早い”っていわれるから、速筆とはいかないまでも遅筆ではないでしょう。
月産最高115ページ(モノクロ)。
原稿料が2万円以上ならマジでガチで200ページ~300ページはいけると思う。
そんなわけで、なぜ自分が手が早いといわれるのか考えてみる。
スーパーせっかち

車でも、自転車でも、歩き(私自身歩きは遅い)でも、前がトロいとイライラしてくる。
立ち止まるならその道の主動線以外で立ち止れよ!と思ってしまう。

マジで信じられないんだけど
道の真ん中で立ち止まってる人がいる
ホントに何で?って思う
でも、これって今の大半の日本人を覆い尽くす”思考停止状態”なんだと思う。
戦後の教育システムで考えない量産型日本人が大量生産されてしまったことが大きい。
いつなんどきでも、人の邪魔にならないようにと全ての人間が考えて行動することで、渋滞も減らせるし、多くのイライラも解消されて、少しは社会が寛容になるのではないか。
常に即決
いつも悩んで、考えに考える人がいる。
それに比べて私は考えることが嫌いだからいつでも即決。
間違ってたら、後から軌道修正はいつでも出来る。
どうでもいいことはもうパッパと決断しよう。

とりあえず即行動!
効率を常に考える

どうしたら、この作業時間を短縮できるかなと常に考えている。
どんなことでも。
毎日通る道だってそう。
家事だって、料理だってそう。
次にどんな動きするから、この作業が終わった後のポーズはこの状態になっていれば、次の動作に移りやすくなる。
イメージを固めるのが早い
原稿料が安い場合、どうしても数をこなさないと生活が出来ない。

あと自分の場合は
優れた腕を持った背景師も短い似たことも大きいだろうな
そんなこともあって、絵を描いてきた枚数が多かったり、優れた絵描きの絵を見てきたためイメージのストックが豊富。
線を勢いよくシュッと引く
線をゆっくり引く絵描きがいるけど理由が分からない。
ゆっくり引くと線がブレやすいし、遅くなる。
シュッと引いたほうが勢いで引ける分、線がブレる確率が低くなる。
こんなところでしょう。
一番大きいのは、せっかちだから即決!
これに尽きる。
効率爆上げ!絵描きの遅筆の治し方

ここまで同じように絵を描いてきて遅筆な絵描き、速筆な絵描きと分かれてしまう大きなポイントは性格。
私の場合、スーパーせっかちで考えることが嫌いだから、どうすれば作業効率がよくなるか、手が早くなるかを常に考えているため手が早くなる。
逆に遅筆な絵描きは、おっとりしてて急ぐということの重要性、必然性を感じないため遅筆から抜け出せない。
原稿料が安いうちは遅筆では生活ができないから、バイトをしたり、実家暮らしだったり、借金が増えたりと絵だけでは食べていけないという状況になりやすい。
では、おっとりした性格の人は、速筆にはなれないのかというと、そんなことはない。

速筆にはなれなくても
普通の絵描きのスピード位にはなれる
性格を改善することは簡単ではないから、それ以外のところで遅筆を改善する努力をすればいい。
遅筆の治し方 3STEP!

STEP1 選択肢を減らす
イメージを固めやすくする
こういうときは、こういう絵にしようということをすぐに引っ張り出せるように写真資料集めに力を入れる。
いい絵をたくさん見る。

こういう時はこう処理するとか
こういうときは描き飛ばすとか
頭部の描き方、しわの描き方、扱いやすいデッサン人形、使える素材サイトなど、以下の記事では、資料の重要性、資料集めのコツなど、効率的に資料を集める方法についてまとめている。
処理をパターン化する

こういうときはベタ、こういうときはスクリーントーンなどある程度処理をパターン化する。
ベタを入れるポイント、手の描き方、ポーズの取り方など、自分の中である程度パターン化してるから、選択肢が減らせる分迷いもなくなる。
パターン化することのデメリットもあるから、そのとき、そのときの自分の中の流行や、世間の流行りにしたがってパターン化するというのもアリ。
イメージを固めるのが早くなれば、迷い線も少なくなるからペン入れ時にもどの線を選ぼうという選択肢がなくなる。
結果、作業時間の時短が出来る。

一昔前の絵が古く映ってしまうのは
ココが原因
選択肢が減って作業は効率化されるが、絵は固まってしまう。
これはいい面も悪い面もある諸刃の剣。
STEP2 常に作業効率を考える
このイチローの盗塁の話がすごく参考になる
というしっかりとした考えがある。
もう一つ。
むか~しある漫画家さん(2024年現在79歳)のところにアシスタントにいったときのこと。

Gペンは、端っこに何故かこんな感じで、凹凸があってペンを吹く時にここに引っかかる

サジペン(スプーンペンとも呼ばれる)引っ掛かりがなくてつるんとした形状をしている。
彼はサジペン(スプーンペン)を使っていた。
なぜサジペンを使っているのか聞いたことがある。

Gペンやと、インクを拭くときに引っかかってしまうやろ
サジペンやとさっと拭けるからや
といっていた。

自分の場合、アナログで絵を描いていたとき、ここにインク(墨汁)を置いて、そのそばに筆洗い用の水を置いていた。
インクをつけるときにこの移動距離の長さがホントにダルかった。
台の上に、スチロールを削ってまっすぐにしてここにインク、水を置くなどするべきだったが結局それはしなかった…
理想を言えば、万年筆みたいなペンがあれば…この移動時間も減らせるし、拭かなくてもよくなるから、作業効率が格段によくなると考えたけど…
個々の作業環境が分からないから、こうしたらいいってのはいえないけど、漫画描きだから、絵描きだから、ペンで描かなければいけないというルールはない。
だから、マジックでも、ボールペンでも自分の使い慣れた画材で絵を描いたらいい。
わずかな時間でも時短できる努力をしよう!
ちりも積もれば山となる!!
STEP3 勢いよくシュッと線を引く

シュッと勢いよく線を引くことで、線のブレの確率が減り、ホワイトで修正する作業も減らせる。
上述したように、いい絵を見て、資料集めに力を入れれば、イメージを固めやすくなるため、迷い線も少なくなるから、シュッとした線も勢いよく引ける。
線を引くときって、手を地面に置いて、指だったり、手首だったり、肘だったりを軸にして絵を描く。
描く対象物、サイズによって使い分けるとうまくいく。
小さいコマだったら指、手首で描く。
髪の毛はけっこう大きかったりするから肘を軸にして線を引く。
上記の絵は、B4の見開きだから、主に肘を軸にして描いたもの。
こうすることでシュッと線が描ける。
STEPおまけ 気が散らない環境づくり
今の人は常にスマホを見ている。
ちょっと休憩スマホ見よ、5分のつもりが10分、10分のつもりが30分、30分のつもりが1時間と……
そんな人におすすめなアイテムを見つけた!!
これ時間が来るまで絶対に開かないから、スマホで気が散ってしまう人は、ここに時間を設定して入れておけば強制的にスマホの誘惑から守ってくれるという優れもの。
まとめ
ということで遅筆を直したい、改善したいという人に向けて改善方法を考えてみた。
参考になれば嬉しい。
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