クリエイターの修正地獄の対処法三つを伝授!
はじめまして。
えでくーです。
この記事を見つけたということは、少なからず今まで修正が多いクライアントで困ったことがあるフリーランスの人たちでしょう。
私もクリエイティブ業界歴がそこそこ長いから、今までの経験で対処法を考えてみた。
といっても、これも完全じゃないから、他にも気づきが出てきた時点で記事を修正していく。
修正が多くなるのは、具体的なイメージがなく、クリエイターを理解していないことが主原因。
だから、ここら辺をちゃんと対処することで、修正地獄のリスクは多少回避できるようになる。
ここら辺も記事の本編で詳しく解説していくよ。
他にもこういうやり方したら回避できるんじゃないか
っていうアイデアもコメントで教えてね
それでは、クライアントの修正地獄の回避方法の解説スタート!
クライアントの多い修正への原因と対処法
えでくーは、漫画家歴10年以上でココナラで月40万を達成した日時計が、絵で稼ぐ方法、絵を描く上での心得、クリエイティブ業界について思うことなど、絵師が押さえるべきポイントを共有してクリエイターの地位を向上させる情報を発信しているサイト。
わがままクライアント、クラウドソーシングサイト、お金の悩みなど、クリエイターが襲われた事例を使って具体的な対策を共有!
修正地獄に陥る理由
上述してる三か条の中で重複してることもあるけど、一つ一つ解説していくね。
具体的なイメージがない
まだ私が20代の駆け出しだった時に、知人で名刺のデザインもしてもらったデザイナーさんと飲んだ時の会話。
頭にイメージできてないから
できたものに対して永遠にアイデアが出てきてしまう
といっててなるほどと思った。
この名刺のデザインをしてもらった人も、上述してるデザイナーさんと同じく、ラフ案の時に何通りかデザインを提出して反応が良かったものを詰めていくと話していた。
大企業ほど修正が多い
大企業になると、企業の担当者と打ち合わせたデザイナーさん(私がやり取りしてるデザイナーさん、以下仲介者)の企画がクリエイターにおりてくる。
ネームを描いて、仲介者でこれで行こうとなって担当者がチェックする。
それを、企画を発案した部(以下企画部)と担当者でOKとなる。
それでさらに部長が確認して社長が確認するという、何層もの確認をしていくことで返信が遅くなるし、修正が多くなってしまう。
この担当者と仲介者が厄介。
企画部と担当者が企画を詰めていく。
この時に企画部と担当者の間で頭の中が一致してないことがある。
そうなると、せっかく作りこんでも一旦全部バラシっていうことも出てくる。
まぁ、あんまりないけど。
で、企画部と部長の意見が割れることもあるし、いちいち初めから確認してない部長より上のクラスの取締役とか会長とかは、その時初めて企画内容、ネームを見るからその場で違うなとなったら、
修正してね
となる。
何回ものチェックが入ることで返信が遅いし、修正が永遠に続くという修正地獄スパイラルに入っていくメカニズム。
いちクリエイターとしては決定権を持ってる人間らを一堂に集めて一回で意見を出してくれって思うけど、そうはいかないんだろうなぁ。
だから、この仲介者と担当者が無能だと
クリエイターのいらない作業が膨大になってしまう
クリエイターを理解していない
3Pの執筆期間の目安 | |
---|---|
資料集め | 半日 |
プロットをまとめてネーム | 半日 |
下描き | 半日~1日 |
ペン入れ | 1日~1日半 |
仕上げ(モノクロ) | 半日 |
仕上げ(カラー) | 3日~5日 |
執筆期間 | |
カラー | 5日半~8日半 |
モノクロ | 3日~5日 |
クライアントはクリエイターの作業が”机に座ってさらさらと好きなことをしてる人たち”っていう頭で凝り固まってる人間はクリエイターが思う100倍多い。
3Pの漫画を描くのにこれだけの工程が必要。
ネームだって、こうしたら伝わりやすいかなとか、キャラを立たせるにはこういうポーズがいいかなとか考えたり、下描きだって一発で決まらないことがほとんど。
膨大な時間を費やしているんだ!
でも、金を出せば修正してもらえるんでしょ系のクライアントもいる。
人間は平等に1日24時間しかないんだから修正はなきゃないに越したことはない。
お金があるクライアントでこういう至高の人はまだいい
お金をちゃんと払うから
基本的に嫌だけどね
でも、そこにすら達してないカツカツの予算でクリエイターを理解してないのは、マジで殺意沸くよな。
ヒアリングが不十分
聞き取りが不十分だと修正地獄に陥りやすい。
ここで、相手の意向、何をPRしたいか、どこに一番重点を置いているか、予算などをしっかりと聞き取りをする。
あと、ここでできたらやった方がいいことがある。
どういうデザインが好みなのか、どういうものに惹かれやすいかっていうのもヒアリング出来たら修正地獄を回避できる可能性が高くなる。
スーパー難しいけどなぁ
センスが違いすぎる
そもそものセンスが違いすぎるっていうのも結構重要度が高い。
私自身サブカル、個性的な絵が好きだったりするから若干”一般的な人のいいもの”が違うことは大きいけど、一派的にウケるものは理解しているつもり。
一回漫画仕事でこんなことがあった。
ハンサムを主人公にしたいという意向を聞いて、何回もキャラデザインを送ってもNGで戻ってくる。
そのうち
日時計さんはハンサムが描けないのかな?
と、監修の人とか原作者の人と話しているのを知った。
それで自分ではハンサムと思って描いてたけどよくわからないから、ネットで”ハンサム”とか"二枚目"とかで検索してみてNGで戻ってくる原因がわかった。
私自身ワイルドな顔をハンサムと思ってしまう。
ファイトクラブのブラッド・ピットとかアントニオ・バンデラスとか。
でも、編集さんたちすべての人の思い描いているハンサムは、向井理とか、三浦春馬とか中性的?な感じの人たちをハンサムとして思い描いていた。
多分世間一般ではこういう中性的な人たちが
ハンサムっていう位置づけなんだよなぁ
きっと
こんなこともあるのかと驚いた経験。
どうしても修正が戻ってきてしまうときは、素直にググることで解決策が見つかることもある。
対処法三か条
この三つを守ればだいぶクライアントの修正地獄から回避できる。
一つ一つ解説していくよ。
頭の中を一致させる
修正が多くなってしまうのは、クリエイターとクライアントの頭の中のイメージが違うことで起こってしまうことが主原因。
だから、漫画だったら詳細のヒアリング、ネームである程度お互いの頭の中を一致させておく作業が必要となる。
アニメーションだったら、詳細のヒアリング、絵コンテの段階でちゃんと打ち合わせして頭の中を一致させる努力をしなければいけない。
デザイナーさんの話を聞くと、できるデザイナーさんは
何通りかのデザインを出して
反応のいいモノを作りこんでいく
といっていた。
デザイン仕事がわからないから失礼にあたるかもだけど、クリエイター特に絵描きとかアニメーションだとその作業量が膨大だから、アイデア案で何案も提出することは難しい。
詳細のヒアリング、流れを見せる工程(漫画だったらネーム、動画だった絵コンテなど)でイメージの共有をする。
実際はここまでやっても修正が多くなる時もあるから
完璧ではないけど、かなり回避できるようになる
予算内でできることを伝える
- ページ数
- 希望の納品形式
- 希望納期
- 漫画のタッチ
- 予算
私の漫画サービスでの詳細のヒアリングで聞いている項目。
こうやって相手の予算を聞いて予算でできることを伝える。
うちは今カラー30,000円でサービスを提供している。
それで依頼内容が3ページで予算が90,000円だとしたら、
完成後の修正は基本有料対応となります
と伝えて作業の流れを伝える。
作業の流れの中にここまでの修正は無料対応でここからは有料対応になりますなど。
そうすることで、追加費用が発生しないように各工程の確認をしっかりしてくれるようになる。
※たまに、確認を雑にして後で文句を言ってくるクライアントもいるから、ここは”マジでしっかり押さえるべきポイント”
相手の予算が豊富なようなら、追加提案してもいいね。
たとえば、”20万円でしたら追加修正はすべて無料で対応します”とかね。
値切る依頼は請けない
値切ってくるクライアントがたまにいるけど、こういうのは断った方がいい。
事業を立ち上げて本当にお金のクライアントもいて、その人が信じられる人なら一回は請けてあげることもいいかもしれない。
でも、大半は”いかに安く創らせるか”しか頭にないクライアントがほとんど。
クリエイターの制作費は安いもの
っていう頭の人も実際にいるからね!
こういうクライアントはクリエイターの作業が”机に座ってさらさらと好きなことをしてる人たち”としか見てない人も多いから、それを忘れないように!!
クライアントの多い修正の改善策
あと、基本的に”人間は怠ける”ということを頭に入れておくといいよ。
だから、自分自身にもクライアントに対してもどう制限、楽しみを付与して上手くコントロールするかっていうことを考えた方がいい。
C to C
C to Cはどうしても企業並みの料金は取れない。
そのため、個人を相手にする場合はある程度料金を諦めるしかない。
または、個人の依頼は請けないっていう選択肢もある。
個人は依頼することに慣れていないことを大前提としないといけない。
依頼を請けた時に、こういう作業をするにはこれだけの時間が必要になります。
だから、返信はなるべく早くしてほしいと伝える。
B to B
ヒアリングの重要性は上述してるから割愛。
予算でできることをしっかり伝えてできる範囲の作業をする。
今まで、クライアント都合で企画がSTOP、GOが突然決まるような企画は、あまりいい結果になったことがない。
自分都合で動くということは、”こちらの都合は一切考えない”ことも多いためだ。
こういう企画は分かった段階で降りる決断をすることも重要。
クリエイターの想い
色々言ってるけどいいモノが出来上がることはクリエイターにとっての最大のご褒美なのだ!
楽しいことは安くてもやる
クリエイターは大抵の場合クライアントの要望に応えたいと思っている。
それと同時にいいモノを創りたい!
と常に頭に思っている。
いいモノができた時はものすごくうれしいし、”こういうものを創れたんだ!”という自信もなる。
だから、クライアントのするべきことはクリエイターを乗せること。
でも、相手にそれを求めるのは酷だから、どうやって自分のモチベーションを保てるか、企画に対する楽しみを見つけられるかがクリエイターとしての真価の発揮するところ。
登場するキャラを描くのが楽しいとか
ちょっとした合間のベタが楽しいとか
ちょっとしたことを見つける
おそらく世の中の真のしっかりしたクリエイターの想いはこれ。
楽しくて好きなものはどんなに安くても楽しいからやる!
報酬のいいもの
ギャラのいいモノは、やってても1㎜も心が動かないようなもので、人生の時間を無駄遣いしてるなぁ…と思っても、それ等の負の思いは全てお金が心を癒してくれる。
つまらなくても、絵を描くのがツラくても後で大きいお金がもらえると思えば頑張れる!
安くても宣伝力があるモノ
大企業ではあってもその企画に対する予算が少ないなどの理由で、少し割に合わないなと思っても大手企業なら、商品になったり、形に残るものになったりすれば、それを発信する力もある。
その上興味のあるジャンルだったら
なお気持ちが乗るというものよ!
だから、それによって、後々他の仕事に繋がってくることも考えられる。
ということで安くても大企業の案件だったり、発信力、宣伝力があるモノならやる価値はある。
まとめ
これらをすることで、修正地獄を回避できる可能性は高くなる。
しっかり自分の頭で考えてクライアントと対峙することで、危機はだいぶ回避できるよ。
他にも自分はこんなことがあったとか、こういうアイデアがあるけどどうだろうか?
みたいなコメントがあると嬉しい。
絵描きを応援しているえでくーでした。
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