海外で漫画を仕事にしたいヤツら聞け!
はじめまして。
えでくーです。

海外で漫画家デビューしたい!
私は海外で活躍したとは言い難いですが、何度か海外の出版社、仲介を介して仕事をしたことがあるその体験を共有するから、参考にしてほしい。
そして、耳が痛くなるような話として日本に次いで漫画史上が整っているフランスでも、漫画一本で生活できている人はほとんどいない。

という事情があるから
絵で食っていきたいなら日本でやるのが一番夢がかないやすい
それでは、海外の漫画家の仕事事情を共有していくぞ~!
海外で漫画家をしてみた体験談を共有!

10年以上漫画やイラスト、漫画動画やパラパラ漫画などを制作しています。
フジテレビの東京03 in UNDERDOG、山形市の蔵王のPVの絵コンテ、あいち産業振興機構のような公的機関での制作もしてきました。
五つの質問でわかる漫画家の才能テスト、デビューへの道のり、仕事を増やす方法、アナログかデジタル化、漫画家になるのに年齢は重要?など漫画家になるための情報満載!
海外で漫画活動するときの4つのポイント
やっぱり、メディアが良く言うように、絵で、漫画で生活していきたいなら、その土壌が揃っているのは日本が世界一。
その分、し烈な椅子の奪い合いとなる。
日本の次に活発なのはフランス。
でも、海外の編集者の話を聞くと、フランスでも漫画だけで食えてる人はほとんどいないという話。
また、中国の原稿料は日本の1/3、もしくは2/3。
近年の急速なAIの進化により、その原稿料も大激減しているという。
民泊で出会った外人たち

漫画とコミックは別物

民泊で来日したドイツ人。
あるスポーツの審査員で外国によく言っている商社マン。
子供のころにドラゴンボール好きで見ていた(おそらくアニメ)。

真ん中の似顔絵は
そのドイツ人がプレゼントで渡す人たちの似顔絵
民泊特典として似顔絵サービスをしていて依頼されたもの
うちにいるときに色々話したり、二人で飲みに行ったりして交流した。
彼の周りには漫画家志望者にはあったことがないとのこと。
実際ドイツ人に会うまでの勝手なドイツ人イメージ。
太い腕ででっかいビールジョッキをもって、腕を絡め合って、フォークでソーセージを喰ってて豪快に笑うようなイメージだったけど、普通にちょいマッチョな好青年だった。

すごいいい人だったなぁ
民泊って恐怖を感じ始めて辞めちゃったけど
今にして思えばいい思い出
日本人も、外人が抱く勝手なイメージとかあるんだろうな。
毎日新聞の変態イメージとか。
まぁ別に変態に思われるくらいなんともないけど。
気になる人は、WaiWai問題で検索だ!
ドイツには漫画市場はない?
ドイツには漫画市場はほぼないのではないだろうか
あったとしてもものすごい一部の人が好きというだけみたいな
そして、漫画、バンドデシネ志望者はフランスに行ってデビューを目指すということになるのではないか?
大手のカードでイラストが採用
メキシコ人イラストレーターで、本業は、webデザイナー。
来た時に、自分たちで創ったグッズと、メキシコで有名なぬいぐるみをくれた好青年。

今でも部屋に飾っている
メキシコの漫画市場を知りたいと思い飲みに誘って時間を作ってもらって色々話していた。
メキシコに限った話ではないけど、大手のカード会社がカードにイラストを載せたりしてるから海外でもイラストの需要は高いという話を聞いた。
メキシコの漫画市場???
このメキシコ人との会話ではよくわからなかったけど、おそらく漫画市場はそんなに大きくないのでは
そして、ドイツと同じようにコミックアーティストになりたいという人たちはアメリカに行くのではないか
海外マンガフェスタ
出店してた外人

2016年に制作団体として出店した海外マンガフェスタ。
このイベントまでに新作漫画を描いて出品するぞ!としていたんだけど、あの時期、このサイト立ち上げて間もない頃で、実績を作るまで制作費を安くして…ということをやっていたため制作に次ぐ制作で本当に時間がなかった。
あの頃を思い出すと今はだいぶ時間が作れるようになったものだ。
といってもまだまだ目指すところはこんな所じゃないから、相変わらず忙しく動き回っているけど。
この海外マンガフェスタの感想は、海外の同人作家さんたちの集まりという印象だった。
アメコミ作家もいたり、プロでやりながら同人活動もしている人もいた。
カナダで直接持込した方がいい
プロで活躍している同人活動をしている?出版社の意向で来ているアーティストがいたから話を聞いてみた。
その人は持込から今に至っているから、カナダに来て直接持込をした方がいいということだった。
日本の漫画を仏訳して販売

懇親会に参加したら、ベルギーの出版社KANAの編集さんが来てて話を聞いてみた。
日本の漫画を仏訳して販売するというスタイルらしい。
だから、ガラスの仮面っていう面白い漫画があるんですよと話したら、面白いんですけど長すぎるんです。
と言っていた。
でも、いい企画があったら企画の持込も歓迎とのこと。
ベルギーの漫画市場
全く分からないでイメージだけで話すんだけど、なんとなくフランスの市場に乗っかてるのかなぁというイメージ
アジアでいうと、中国におんぶにだっこの韓国みたいな
全く知らんが
世界第二位の漫画大国フランス

知ってる人も多いかもしれないけど、フランスは日本について漫画文化が盛んな国。
とはいえ、バンドデシネ一本で生活できる作家はほとんどいない模様。
実情は、主に日本の漫画を仏訳して販売するのが主な出版スタイルのようだ。
フランスの漫画市場
日本以外で、漫画、イラストだけで生活できるほど稼げる国はフランスとアメリカなのかな
海外の漫画の仕事の実体験

アメリカ人ラッパーのMV
出会いは、クラウドソーシングサイトのスキロッツ。
自分の曲に合わせてMVを創りたいということで直接依頼が来た。
色々希望を聞いて下描き描いては送って、描いては送ってを繰り返しているうちに色々ゴタゴタしたから、途中でキャンセルしてもらった。

修正が多くて
一個一個修正してたら先に進まないって言ってるのに
ガンガン言ってきてこっちも言い返していた
ものすごい腹立つし、ストレスだったから、相手にも打撃をということで、精神的にダメージを与えて痛み分け。
目には目を歯に歯をの精神は今も息づいている。
アメリカのフェチ漫画
出会いは、ネット上の漫画家募集記事。
彼らの運営するフェチ漫画サイトで公開する漫画の制作。
仕事内容は、送られてくるスクリプトを絵で起こしていくというもの。
日本の漫画のように普通に描いていたら、途中で企画がストップして飛んだ。
これについては色々思うところがあって自分が直接やり取りをしていれば話し合ってお互いの妥協点を探せるのだけど、間に人が入っているから、アメリカ人ラッパーのようにこちらから相手に打撃を与えることはできない。
恐怖の挫折体験

以前、某SNSで漫画を描いたとき、知人漫画家経由で知り合った編集者からの仕事だった。
掲載される前に何話か描きためて連載スタートというところで、ゴタついてもしかしたら原稿料がもらえないかもしれないというところまで行った。
その時に、編集さんは色々動いてくれて、どうにか企画はスタート。

最初はすごく楽しく描いてたのに
もう連載漫画が公開されたころには心が折れていた
こんな感じで間に立つ人は本当に重要だから、この役割の人間が無能だと本当に制作者は苦労することが多い。
編集者だけあって、漫画を描く苦労を知っているからただ働きさせる訳にはいかないということで本当に色々頑張ってくれていた。

が
このアメリカ漫画の間に入ったのは
英語が話せるだけの素人
これはホントに失敗した…
中国のPANNDA MAOの4コマ漫画


出会いはクラウドソーシングサイト。
今は亡き大好きだったWow Me!
依頼内容は、プロットを送るから漫画に起こしてほしいというもの。
この企画は、中国人もいい人だし楽しく描けていた。
はじめて仕事をしてから1年後くらいにその会社の人たちと、カフェのオーナー(この人のサイトで公開されていた企画)が日本に来て会って話した。

とても満足している
あと、こっちから提案することもアリですか?と聞いてみると大歓迎!ということだった。
聞いときながら一回もやったことないけど。
武漢ウイルス騒動で、2020年に入ってから依頼も連絡も何もないけど。
もしかしたら、潰れてしまった?
中国の漫画市場
中国はそれなりに漫画市場があるらしい
フランスの出版社の話だと、主に日本の漫画を仏訳して販売しているけど、一部で中国、韓国の漫画も仏訳して販売しているとのことだった
最新(2025年)の情報だと、AIの進化で漫画家の収入が70%減というのを聞いた
間に入っていた中国人の話だと、どうやら原稿料は日本とは比べ物にならないくらい安いという
中国で連載前の試験用漫画を制作
出会いはクラウドソーシングサイト。
依頼内容は、連載漫画を描くということだったんだけど、その前に、実力を見るために試験用漫画を制作してほしいということだった。
その依頼にもお金を出すということでよかったんだけど、向こうの言い分に腹が立って企画を降りると伝えると、言い方が正しくなかったそういう意味ではないから制作してほしいとのこと。
去年一番忙しい時期で苦しいながらも頑張って描いた結果、原稿料の安い中国の漫画家に依頼することに決まったとのことだった。
その企画の中で担当者と電話で話してみると、日本語は問題なく意味も分かるんだけど日本人ではない話し方だった。
日本の企業に勤めていた中国人ということだった。
PANDA MAOの漫画を見た人が漫画を依頼したいということで話している最中どうも?と思うことがあったから、この担当者に中国の仕事の進め方と、原稿料の話を聞いてみると。
日本と中国の仕事の進め方は全然違うから、企画が飛ぶこともよくある。
そして、原稿料は日本の1/3、2/3というものらしい。
中国の漫画の原稿料
中国の漫画の原稿料はかなり安い
経済発展しているとはいってもたぶん全体的な相場は日本より低いのではないか?
海外の原稿料については後日記事にするのでお楽しみに
アメリカからの脱却

などなどが、自分の海外での漫画仕事の経験。
このアメリカ二連発でアメリカ自体に疑問を持って色々歴史などを調べているうちにアメリカ嫌いかも?となって、今では完全に反米になった。
今では、自分の人生からアメリカ製品を極力排除していこうとしている。
本当なら、コーヒーは南蛮茶、インターネットは世界通信網とか日本語で言いたいけど、今の生活からアメリカを完全に排除することは不可能。
だから、なるべく日本にお金が落ちるように国産のものを選ぶようにした方が国益のためにいいなという考えに至っている。

日本が好きなら
キミも国産を消費するのだ!
英語を覚えたくて、民泊をやり、本を買って勉強していたりしたけど、英語を勉強することはアメリカを認めたことになるのでは?ということに疑問を持ち始めたから、現在英語の勉強はしていない。
自分の中の答えが出るまで英語はお預け。
海外で活躍する漫画家たち

日本に住んでいると、海外の方が何でもすごいんだ!と思いがち。
自分もそうだったし。
といっても、日本にしか住んだことがないから本当の海外の事情は分からない。
現段階で、日本にいながら海外の仕事をしてみた経験、話を聞いた体験とネットで得られる情報から色んな視点から海外で仕事をするために重要なことは何かについて考えてみる。
さて、実際に海外で活躍している日本人の漫画描きはいる。
ミサコ・ロックス

詳細 | |||
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ペンネーム | ミサコ・ロックス | ||
運営 | ![]() | ![]() | ![]() |
著作 | No Such Thing As Perfect、もうガイジンにしました。、落ちこぼれだった私がペラペラになれたすごい英語勉強法など |
日本人で唯一のコミックアーティスト。
NY在住。
実績

オオシマヒロユキ

詳細 | |
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ペンネーム | オオシマヒロユキ |
運営 | ![]() |
著作 | Crime School、下町狂い咲きキネマ、CANDYPOP KILL! KILL! 、Jumping Junk Flash!など |
日本人で唯一のバンドデシネ(日本でいう漫画)作家。
フランス在住。

2013年以降消息は不明という
実績
筒井哲也

詳細 | |
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ペンネーム | 筒井哲也 |
運営 | |
著作 | 予告犯、有害都市など |
フランスの出版社ki-oonからの逆輸入の経歴を持つ漫画家。
実績
少ないけどパイオニアがいるからやろうと思えばできないことではない。
この筒井氏の話は、以下で紹介している海外で漫画家デビューの記事の中でも触れているから、詳しくはそちらで。
フランスの漫画出版社ki-oonの詳細は↓↓↓
海外で漫画家をするための三カ条
色々経験してきて、この記事を書くにあたり考えてみると、アメリカだからおかしい、中国だからおかしいというのではなく、その国の文化の上で仕事のやり方が決まる以上、日本スタイルの仕事の進め方との違和感が、各国の仕事上の違和感だったのかもしれない。
とはいっても、戦後のことを調べて色々知っていくうちにやっぱり日本人としてアメリカは好きじゃない。
もうアメリカに対して何の感情もなくなった。
が、アメリカという国が嫌いなだけで、アメリカ人個人が嫌いなわけではない。
結局対個人は人間同士の相性の問題となる。
抑えるべき三カ条
仕事の進め方が違う
国によって仕事の進め方は違う。
いい悪いではなく文化の違い。
どうしても日本のやり方で進めたいなら、自分という価値を上げて力づくで従わせるしか方法はない。
仲介役の重要性
さっきも話したように、仲介役は本当に重要。
仲介役がどうしても必要ならその人が信用に足る人かどうか、足りない部分はこういうところはこうしてほしいと伝えてなるべく自分の意思を相手に伝えてもらうようにする。
なるべくなら、その国の公用語を日常会話程度は理解して仲介役を入れずに直接やり取りができるようにした方がいい。
デビューしたい国の市場調査
自分が漫画家デビューしたい国の漫画市場を調べて、漫画、イラストだけで食っていけるかというのはちゃんと調べた方がいい。
調べてイケる!となったら、その国の公用語を勉強して直接やり取りできるようにしていく。
色々考えてみると、漫画家、イラストレーターを職としたい場合、日本が一番その土壌が揃っている。
アメリカに疑問を持つまでは、請けた仕事を日本より物価の安い国に外注に出せたら…と思って色々動いてきたけど、今の時点では国内でお金を回すために、苦しくても日本国内で外注に出す方が国益に叶っている。
まとめ
今回は、はっきりした答えはないけど、一応うちの制作団体も世界進出は目論んでいるから、これからも引き続き戦略を考えながら進んでいく。
改善点があればどんどん記事の編集、追記をして行く。
賛同、異論色々あると思うから、自分の体験とかがあればコメントとか、メールで教えてもらいたい。
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